経営財務のお話
小さな会社のお金の貯め方②
こんにちは東大阪・八尾の税理士 やの会計事務所です。
ゴールデンウィークが終わり、早いもので、
平成28年も中盤に入ろうとしていますね。
今回は、小さな会社のお金の貯め方について、続きのお話しをしていきます。
小さな会社がお金を貯めるために、まず準備すること、それは定期預金口座の開設です。
そして、毎月決められた日に、普通預金の取引口座から自動振替を設定します。
自動振替される設定金額は、モチベーションを上げるためにも、少し多めに設定していきましょう。もちろん月々に商売で発生する利益の範囲内ですが。
では、なぜ定期預金なのか?その効果について。
① 不要な設備投資、経費支出をしない。
② 獲得した利益が、定期預金に残る
③ 納税資金に困らない
① について
すべての業種に言えることですが、売上入金が重なることで、通帳の残高が多くなると
社長の気が大きくなり、社用車の購入を検討したり、接待交際など売上につながるかどうか曖昧な支払いに充てることがよくあります。
これが、あらかじめ定期預金に振替えられていて、取引口座から残高なくなっていれば、使うどころか、売上を増やすための目標になります。
また、定期預金の目標額が一つの励みになるのです。
会計のコンサルなどが、自己資本比率の目標を掲げるように説明しますが、中小企業では実際に即使える会社の資金がいくらあるかを目標にした方が、社長にとっては具体的でしょう。
② について
特に、在庫を多く抱える業種や、売掛金と買掛金のサイト負けするような業種は、利益が出ているのに、手元に資金がないことがよくあります。
これらの会社によくあるのが、よりビジネスを大きくするために、手元の資金をすべて、過剰な在庫や支払いに回してしまうことです。これにより納税ができなくなったり、突発的な資金需要に対応できなくなります。
利益は将来の会社存続費と言われます。いわゆる会社に何かあった時のための保険なのです。そのため、定期預金でいつでも準備できる資金を用意しておくのです。
③ について
利益がでる会社に避けて通れないのが、納税です。
②でも触れたように、決算の際に過剰在庫や売掛金が多く残って先に支払い済ましているような場合には、納税が難しくなります。
そんな時、定期預金から支払うことができれば、非常に楽です。
また、定期預金=本年の利益なわけですから、法人であればそこに35%乗じておけばある程度の納税準備もできるのです。残りは確実に会社のものとなります。
もともと想定している税金の負担はそんなに多く感じないはずです。
ここまで定期預金をする効果をお話ししましたが、私の顧問先には積極的にこれを進めています。最初は、みなさん困難もあるようですが、軌道にのれば本当にビジネスで儲けていると実感がわくようです。
いかがでしょうか。
定期預金口座開設なんで、どなたでもできるようなお話しをしましたが、
一度やってみてください。零細企業の社長にとって、簡単に堅実な経営ができると思います。
小さな会社のお金の貯め方
こんにちは、東大阪 税理士 やの会計事務所です。
確定申告が終わり、税理士業界はようやく一息です。
ちなみに確定申告の提出期限は、3月15日までですが、
「忘れていた」、「忙しくて間に合わなかった」という方は、
今からでも結構です。申告は、必ず終わらせてください。
税務署の窓口では、別に怒られたりしないです。
普通に受付はしてもらえます。
(申告により納税が発生する場合には、将来的に少しペナルティは、
発生するかもしれないです。延滞税や期限後申告により少し不利に)
また、還付を受けるための申告であれば、5年以内であれば大丈夫です。
ただ、念のため、お早めに。
さて、今回からは、税金のお話中心ではなく、
「小さな会社のお金の貯め方」と題して、
小さな会社がいかに現金をストックしていけばいいのかについてお話ししていきます。
やの会計事務所も小さな会社です。そこで実体験も踏まえてお話ししていきます。
実はお金の貯め方はちょっとしたコツがあります。
これには、基本的な計数管理や、税金の大まかな知識が理解する必要があります。
そこで次のようなタイトルで何度かに分けて、お話ししていきますので、
是非参考にしてください。
① 会社用の定期預金口座を作りなさい。
② 目標現金にいくら税金がかかるか把握しなさい
③ 節税対策を徹底的に利用しなさい
④ 脱税は麻薬!必ず禁断症状が。
⑤ 粗利益率から必要売上を計算しなさい
⑥ 在庫は、設備投資と同じ
⑦ 売掛金、手形は、資産であってカネでない
⑧ 定期預金と試算表は最低2回確認しなさい
いかがでしょう。
一般的な参考書とは、少し異なった切り口でお話ししていきます。
小さな会社の経営者は、感性で経営されている方が多いです。
この感性は非常に大事です、下手に理屈を説明すると
結局何にも活かされないので、
簡単に、ざっくり教えていきます。
是非、楽しみにしていてください。
会社設立、こんなことは知っておきたい(「資金計画」篇)
おはようございます。
本日の東大阪のお天気は快晴です。
気持ちの良い朝を迎えることができました。
税理士の矢野です。
本日は、資金計画について、経験上基本的な事をお伝えします。
創業期、営業や挨拶周りなど非常にお忙しくされますので、
資金計画まで手が回らないとおっしゃる社長もおられますが、
どの仕事よりも優先すべきものです。
飛行機の操縦で離着陸が最も難しいのと同じで、
創業当初の資金計画の作成難易度は、最もレベルの高いものですので、
時間をかけて慎重に行うことをお奨めします。
創業期の資金計画の難易度が高い主な理由は以下のとおりです。
①初期設備投資(在庫投資)を正確も見積を行わないといけない。
➁固定費の過去の実績がないので、予測しなければいけない。
③売上が初めて上がる時期を正確に見積もらないといけない
④損益分岐点売上に到達するまでの期間を正確に見積もらないといけない
⑤売上、仕入のつなぎ資金の確保をしなければいけない
⑥資金ショートも踏まえて、資金調達準備をしないといけない
⑦季節変動などを予測しなければならない
その他にも、挙げだしたらキリがないですが、
特に①~⑦は、創業期には苦しめられます。
これらを踏まえ、月別に資金計画を展開していくことをお奨めします。
資金計画を作成する際のポイントは当然、余裕計画することです。
固定費などを見積もるとき、見積の1.2倍程度で見積もることがいいでしょうし、
売上発生時期についても、見積より1月から2月は後に考えたほうがいいでしょう。
計画の本質は、計画期日までに達成するためには
どうしたらいいかを考えて、実行レベルまでに落とし込むことですが、
創業期は、どうしても想定外のことが発生します。
軌道に乗せるまでは、余裕をもって計画するようにしましょう。
余裕をもって計画すると、売上目標や利益目標など
当初の想定より、相当厳しいことに気づくと思います。
この瞬間に社長の頭がフル稼働して知恵がどんどん出てくると思います。
計画するにあたり、社長一人で計画すれば、漏れや不足なことも
出てくると思います。税理士などを利用して、相談する中で
気づきが出てくるかと思います。
当事務所では、創業期専用の資金計画表を用意しております。
是非、私と一緒に創業期を乗り越えていきましょう。